映画「アメリカンフィクション」



落ちぶれた小説家で、プライドだけは高く、上から目線で揚げ足取りが口癖のモンクと、周囲の人間との関わり方が面白い、ユーモラスな作品です。

自分の作品は芸術性、文学性が高いと自負しているモンク。
しかし巷でベストセラーになるのは、モンクにいわせれば、低俗な作品ばかり。
それでは自分がそんな低俗な作品を書いてみたら………。

三人兄弟で一人、両親から溺愛されたモンク。虐げられた兄と姉。なので、家族とは疎遠だったモンク。それを調和させる人間が居たり、現れたりして、ハッピーエンドになると思いきや……。

通底しているのは「人種」や「ポピュリズム」なのでしょうか。

世間に受ける黒人のステレオタイプを黒人が書く。
売れるためなら何でもするような出版業界や映画業界を皮肉ります。

それは現代のアメリカ、世界情勢をも皮肉る事にもなるのでしょう。ポピュリズムが世界を席巻させていますから。

だけど、政治にしても商業にしても、受けなきゃ、売れなきゃ話にならないので、昔から大衆迎合を目指していたと思いますけど。今は節操が無くなった感じがしますね。それを今はポピュリズムと言うのでしょうか。今ひとつポピュリズムを理解していない私ですが。

そのペシミスティックとユーモアを楽しんでください。